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【英検(準1級)】2021年度第1回二次試験受けてきた|流れ・注意点・雰囲気・感想など

2021年7月11日、”2021年度第1回”『英検準1級・二次試験』を受けてきた。受験された方、お疲れさまでした。

手応えを感じた方も、力不足を痛感した方も、あとは結果を待つしかない。

今回、私にとって初めてのまともな英検受験 (中学生の時に準2級を受験し筆記だけ合格、面接はなぜか行けなかった記憶がある)、しかも英語での面接ともなると、初めてづくしで自分が思っていた以上に緊張したことに自分でも驚いた。

”実力試し” という位置づけで、無勉強で臨んだ今回の受験ではあったものの、やはり「これから英語で話してその評価を受ける。」という面接直前の待ち時間には、さすがに心臓の鼓動が早くなっているのが感じられた。

ということで今回この記事では、そんな英検受験に際して私が感じたこと、そしてそもそもの「英検準1級・二次試験の概要」や「雰囲気」といったことについて話をしていきたいと思う。

これから英検を、そして準1級を受験される方の何かしらの参考になれば幸いだ。

それではいってみよう。

 

手順

まず、二次試験 (面接試験) の手順についてだが、試験会場としては一次試験合格後に送られてくる「案内 (はがき) 」で指定された【 日時・場所 】で行われることとなり、私は一次試験時に選択した希望受験地に空きがないとのことで、少し離れた場所での受験となった。

試験当日、受験会場となる都内のある大学に向かって、案内に記載された「集合時間」の約30分前ぐらいには現地に到着できるようにと逆算して自宅を出発した。

ところが、試験会場には40分前ぐらいには到着してしまい、会場の大学構内で少しの時間でも参考書等を眺めて時間を潰しておこうと考えた。

ちなみに試験会場では、結構大々的に看板等を立てて案内してくれている場合がほとんどだろうと思われるため、会場となっている場所にさえ行くことができれば、そこで迷ってしまうということは起こり得ないだろうと思う。

予定より早く到着した私は、係員が手続きの案内を行っている試験会場入口付近のベンチに座り、試験開始時間20分前ぐらいに入場しようと時間を潰していたのだが、その間も続々と受験者が会場入りしていた。

そして集合時間である 10:00 の約20分前、09:40 ごろ、意を決して入場した。

受付手前で恒例の手指の消毒を行い、当日の朝スマホで行った ”ヘルスチェック” の結果をスクリーンショットしたものを係員に提示し、試験の受付を済ませて、待合室へ案内された。(事前にヘルスチェックをしていなくても、当日その場でもできるのでその点は心配無用。)

余談だが、この時受付の列に並ぶことになるのだが、”準1級” と ”1級” で列が分けられており、私が並ぶ10人以上の準1級の列の横をスルスルと受付へ進んでいく 1級受験者たち (1級は受験者が少ない印象) を見て、「早くあっち側に行きたい!これからも勉強頑張ろう!」と、今後の勉強に向けてモチベーションが高まった。

それから集合時間になると、順に呼ばれ始めて面接会場となる小教室まで案内されていくのだが、問題はこの待ち時間だった。

 

流れとしては、受付完了後、受験者控室となる大教室へと通されて、時間になると順に呼ばれはじめ、実際に面接試験を行う試験会場の小教室へと移動を促されることになる。そしてさらにその面接会場の小教室の前に並べられた椅子に座って順番を待ち(だいたい試験を受けている人の後に2人ほどが待機する)、自分の番が来たら試験開始、といった形で進んでいく。

私の誤算は、試験開始までのトータルの待ち時間が結構長かったことだった。

私は 10:00 の集合時間に対し、「20分前ぐらいに会場入りすれば十分だろう。」と考えて、 09:40 に会場入りしたのだが、結果的に試験開始(実際に面接試験が行われる小教室に入室できたの)は、11:00 頃だった。

つまり、09:40 頃に会場入りし、控室となっていた大教室で約1時間強待機させられ、順番が回ってきて小教室へ向かい、その小教室の前でも約20分ほど待たされて、ようやく試験開始となったのだ。

これはさすがに想定外だった。

多少の待ち時間はあるにしても、さすがに入室から約1時間半もの時間を要するとは考えていなかったのだ。

ここでのポイントは、受付のタイミングだ。

これから受験されるという方は、自分の準備度合いに応じて、入室のタイミングを見計らうのがベストな対策になるかと思う。

つまり、なるべく早く試験を始めてほしいという人は試験の集合時間よりもかなり早いタイミングで受付を済ましてしまうこと(集合時間の30~40分ぐらい前)、そして、試験開始までもう一度復習や直前の確認を行いたいという人は、集合時間ギリギリに受付をするということだ。

控室ではまだ参考書等を見ても構わない環境となっているため、受付通過が遅ければ、それだけ控室で参考書等に目を通す時間も十分につくれる計算になるというわけだ。

さらに言うと、今回の私のケースでは、控室となっていた大教室が、7月にしては異常なほどキンキンに冷房が効かされており、非常に寒い環境で、頭を冴えさせるという意味では良いのかもしれないが、トイレに行きたくなってしまったりしないかという不安はあった。

そのため、緊張するとトイレが近くなるとか、試験直前に水分を摂り過ぎてしまったといった場合には、控室からの出入りは比較的自由に行えるようになっているので、自分が呼ばれそうなタイミングを見計らって、その少し前ぐらいにはトイレを済ませておくのが良いかと思う。

あとは流れに従って、自分の順番が回ってきたら試験会場となる小教室の前へと移動し、改めて試験開始を待つだけだ。

小教室の前に着くと、椅子がいくつか並べられており、試験を行っている最中の人の後に 2人ずつが待機できる場所が設けられている。面接中の人が小教室の中におり、その次の人が小教室の出入り口に近い位置に座り、その隣に自分が座るという形で待機することになる。

そしていよいよ自分の番が回ってきたら、教室へ入室して、試験開始だ。

ちなみに、「入室時の作法」という意味で言うと、特に ”こうしなければならない” といった決まりはないと思っていて大丈夫だが、最低限の ”ビジネスマナー” 的なレベルでの対応として、私のやり方としては「扉を3回ノック」して扉を開け、入室したら「扉の方へと振り向いてしっかりと手で取っ手を持って扉を閉め(試験官には背を向ける形)」、振り返ってはじめて「Hello」とあいさつをする、といった形で問題ない。

するとすぐに試験官から「カードをください。」と言われて自分の受験カード(控室で記入する氏名等を記入したもの。これに試験官が評点を書き入れる。)を手渡し、「椅子にお掛けください。」と促されて席に着く形だ。

 

試験内容

試験内容に関する部分、その特性・詳細等については、専門の対策本等に譲ることにするが、

 

ここでは今回私が実際に受験した試験の中身について簡単に触れておきたいと思う。

まず、試験開始前の ”雑談” 部分の質問についてだが、今回の私のケースでは、

「氏名」を聞かれ、「Grade-Pre-1 Test ですが間違いないですか。」という確認があり(もちろん英語で)、そこから、

  • 「簡単に自己紹介をしてください。」
  • 「この夏の予定は何かありますか。」

という2つの質問があった。

「自己紹介」については、事前にある程度テンプレートとして話す内容を考えていたため、ほぼほぼそれに沿った形で話をし、もう一つの「夏の予定」については、全く用意していなかったため、「特に考えてはいないが、行けることならどこかに観光にでも行けたら良いなと思ってはいる。」的なことを話した。

この ”試験開始前の簡単な質問” については、「自己紹介」と「海外への渡航経験」という2つしかテンプレートを用意しておらず、「夏の予定」の話題について聞かれた時は正直少し焦った。

ここでこの「試験前の簡単な受け答え」について触れておくと、巷にあふれかえる試験対策本や様々なネット記事・動画等を見ていると、「試験の採点には関係がないので簡単に・適当に答えても構わない。」という見方と、「なるべくしっかりと受け答えした方が良い。」という見方の、相反する2つの意見が散見されるのだが、私は断然、”後者” の方が正しい理解だと思っている。

なぜならまず第一に、英検・二次試験が、「英語でのコミュニケーション能力(英語で意思疎通が図れるだけの ”話せる力” を持っているか)」ということを測る試験だという大前提がある中で、「この人は英語で自然に受け答えができるレベルにある人なんだな。」という印象を最初に試験官に植え付けておくことができるのがこのタイミングだからだ。

この試験開始時の段階で、試験官に ”良い印象” を持ってもらっておくことで、その後本番の試験中に少しぐらい言いよどむようなことが起こったとしても、「会話能力としての基礎力がある」という前提に立って見てくれるから、自然に待ってもらうことができるようになるのだ。

 

さらに言うならば、試験官が評価を記入するカードに、冒頭のコミュニケーション部分に関する採点スペース(点数には反映されない)が設けられているということからも、試験結果としての点数には反映はされないものの、英語でのコミュニケーション能力という点での ”印象” として、”見られている” ということは確かだと言えるからこそ、冒頭の雑談は重要だと考えておくべきなのである。

ただ、逆にこの冒頭部分では、無理に中身をでっち上げて膨らまし、綺麗な文章で完璧に話すといった義務があるというわけでもないため、正直ベースで気軽に答えることができれば良いだけだし、今回の私の試験でもそれはできたと感じている。

そして次に、4コマのナレーション問題へと移っていく。今回私が出題されたのは、

「手芸、洋服作りが趣味の主婦の話」

というテーマだった。話の流れとしては、

  • 【 1コマ目 】主婦の女性がインターネットショッピングで手芸の材料を購入し、それを横で見守る夫と「自分で服を作れば安くついてお得だ。」的な会話をしている場面
  • 【 2コマ目 】主婦が実店舗へ出向き、さらに手芸の材料を買い足し、クレジットカードで支払いをしている場面
  • 【 3コマ目 】主婦が実際にミシンを使って洋服を制作している場面
  • 【 4コマ目 】後日、クレジットカードの明細が自宅へ届き、それを夫婦ふたりで眺めながら「結局高くついちゃってるじゃないか。」的な会話をしている場面

という設定だった。

私の出来として自分自身での評価は、結果的に表面的な流れについてはある程度的確にナレーションできたかなとは思うのだが、後から振り返ると、もう少し細かく描写した方が良かったかな、と思う部分もないわけではないので、「できた。」と自信をもって言えるほどの手応えはなかったというのが正直な所だ。

しかも当初の予定では、少し喋り過ぎて試験官に止められるぐらい色々な角度から描写をしようと考えていたのだが、思いのほか文章が続かず、制限時間到達前に「Finish」してしまった。おそらくちょうど制限時間ギリギリぐらいだったかと思う。

そしてここから質問が4つ。

  1. もしもあなたが 4コマ目の女性だったとしたら何を思うか、というお決まりのパターン
  2. 金融機関でローンを組むことは悪だと思うか
  3. 人々はもっとリサイクルに積極的に取り組むべきか
  4. 企業は従業員の就労時間をもっと短くすべきか

これらが出題された。

これらに対しても、Yes か No かでまず自分の立場を明確にし、その理由や背景などについて考えを述べるという形で話すことはできた。

文法や時制の間違い等は多少あったし、言い直しも何回かしていたことは記憶しているが、試験官は全ての解答に納得の表情で頷きながら聞いてくれていて、試験官に ”伝わっている感” は感じながら話すことができた。

そして最後の質問に回答し終わり、カードを回収されて、退出、試験終了である。

以上が、『英検準1級・二次面接試験』の、私が実際に体験した試験内容だ。

 

雰囲気

今回の二次試験の面接の雰囲気についてだが、率直に言って非常に ”和やか” で、全体を通して ”雑談の延長” 的な感覚で話をすることができた。

まず、最初にカードを手渡す際、受け取る試験官の手が小刻みに震えていたのに驚き、「試験官も多少緊張している?」などと思いながらカードを手渡した。

ただ、今回の試験官は 40 代ほどとおぼしき男性の方で、終始穏やかな表情で、非常にこちら側に寄り添って話を聞いてくれるような姿勢を取り続けてくれていた。

案内や質問内容を話す際にも、こちら側が聞き取りやすいよう、かなり丁寧にはっきりとした口調・発音で話してくれていたし、「評価していますよ。」といったような硬い表情なども一切なく、終始にこやかに会話を楽しんでいる感覚のまま話をすることができた。

前述の通り私自身は今回の試験が初受験であり、他の試験官は知らないのだが、後々聞くと、やはり総じてそういった雰囲気の試験官が多いという話のようで、「ザ・試験」的な ”緊張感アリアリ” の雰囲気を出してくる試験官は少ないのではないかと思う。

したがって、これから二次試験を受験するという人も、特に「試験だ。」という気持ちが強くなり過ぎないように、なるべくリラックスし、これまで自分の中に積み重ねてきた英語力で「試験官との会話を楽しもう。」「たくさん話をして帰ろう。」というぐらいの意識で臨むと、結果として最も良いパフォーマンスを発揮できるのではないかと思う。

 

感想

以上、今回の初受験に際して、その流れや試験内容、雰囲気などについてお伝えしてきたが、「受験の感想」としては、合格できるかどうかについては「五分五分」というのが正直な所だ。

試験官のあの「温和な表情」が、「うんうん、頑張って話している姿勢も良いし、君の言いたいことはよく解るよ。」ということなのか、「君がリラックスして話せるように受け答えはしてあげるけれども、当然話の内容は厳しく採点させてもらうよ。」ということなのかは解らない。

したがって、自分の中での感覚としては、「量的にはまあまあしっかり目に話をすることはできた。」「でも、文法や時制の部分などで細かなミスはある程度はあった可能性があるし、語彙力もそこまでアピールできたわけではない。」という感じだ。

ただ今回の二次試験に際しては、自分の中では、

  1. できるだけリラックスし、試験官とのコミュニケーションを楽しむ
  2. とにかく積極的に少し饒舌過ぎるぐらいにたくさん話そう

ということを意識して臨もうと考えていて、実際にこの2点はある程度達成できたと思っている。

あとは結果を待つしかないのだが、正直合格していればラッキーという思いはある。

 

今回、一次・二次を通して、過去問等に目を通して試験の流れやポイント把握といった簡単な対策はしたものの、「現在の実力ベースで受験したらどうなるか。」という考えのもと受験をし、運良く一次を突破して面接へと進み、二次の面接も、特に特化型の教室やオンライン英会話で特訓することもなく試験に臨んだため、「やりきった!」というよりは、合格できたとしても「うまく合格してしまって、ラッキー。」という感覚のほうが強いだろう。

そしてもう一点意外だったのが、受験者層についてである。

私自身受験する当初は「英検は中高生を中心とした学生さんたちが多い試験なのかなあ。」と勝手に想像していたのだが、今回の面接に臨むにあたって、控室や試験会場にいる人達の年齢層が非常に高いことに驚いた。

20代とおぼしき男女の方がむしろ少なく、30-40代から60代や70代ではなかろうかと思われる人たちまで、本当に幅広い年齢層の人たちが受験していたのだ。

そのためこれから英検を受験しようかと考えていて、でもどこかで「英検てやっぱり若い学生さんたちばかりが受験していて、いい歳の自分が受験するのはなんだかこっ恥ずかしい。」と思っている方には、声を大にしてお伝えしておきたい。

「むしろ若い人なんてほとんどいませんよ。」と。

これは受験する ”級” によって異なる部分もあるだろうし、もしかすると年齢も加味した会場設定がなされているといったことも可能性としては考えられるのだが、いずれにしても周りが若い学生さんたちしかいない状況、といったことは起こらなそうなので、そういった心配をしている方は安心してほしい。

 

今後

さて、今回は英検準1級・二次試験について、ということでお話してきたわけだが、いかがだっただろうか。

私個人の今後に関して言うと、一次試験の感想の記事の中でもお伝えした通り、

【 英検 (準1級) 】2021年度第1回 受けて来た|初受験の感想・注意点など

【 英検・準1級 】を受けてきた。 今回、2021年度第1回を受験された方、お疲れさまでした。 私個人としては、あくまで【 英検1級 】合格へ向けた序章に過ぎないが、今回初受験を終えてみて、正直、 「 ...

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やはり当初の目標通り、「英検 1 級合格」というのが最終目標として目指したい場所であることに変わりはないので、そこを目指して勉強を続けていこうと思っている。

ただ、もし今回の準1級試験の二次試験が不合格だった場合に、もう一度二次試験を受験し、準1級取得を目指すのかどうかという部分については、正直あまり乗り気ではない。

なんとか 1 級取得を実現したいと思っている中で、準1級にフォーカスを当てて受験を繰り返すよりは、現時点における自分の実力が確認できたという意味で、この感覚を土台にして、すぐに 1 級の合格を目指して準備を進めていく方が良いのではいかという気持ちも強いからだ。

したがって、とにかくまずは今回の準1級の結果を待ちたいとは思うが、今の所、このまま準1級の結果がどうであれ、1級の取得を目指して勉強をする (準1級を再度受験するということはしない) という方向になるのではないかという気はしている。

私の「英検 1 級合格」への道のりはまだ始まったばかりなので、引き続き日々の勉強に励んでいきたいと思う。

以上、今回の記事が英検合格を目指す人の参考になれば幸いである。

それでは、また。

 

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